ひねくれ者の歌詞

歌物好きの僕にとっては『歌詞』は結構重要だ。限られた情報量の中でどれだけリスナーの想像力をかきたてるか。何をどうイメージさせるか。。。
個人的には励ましや応援系の歌詞は好きじゃない。
メッセージ色は強くなくてイイ。何かをイメージさせてくれる歌詞が好きだ。
恋愛をネタにした歌詞は星の数ほどあるが、陳腐な歌詞でも聴く人の過去の経験によって様々なイメージが湧く題材だと思う。陳腐かもしれないが、入り込みやすいのが恋愛に関する歌詞かもしれない。

実は今日こんな話題に触れてみようと思ったのは久々にある曲を聴いたからだ。それは独身時代僕が加入していた「シンコペーションズ」とバンドのオリジナル曲だ。
。。。ってもう10年近く前のハナシなんですが(^^;

このバンドで主に作詞・作曲を担当してたYという奴、独特な世界観というかなんと言うか。。。なかなか面白い歌詞を書く奴だった。彼の歌詞の特徴は、一言で言えば「ひねくれている」(笑

その歌詞の一部を紹介してみようと思う。

「泣けてくるもの」  シンコペーション

事あるごとに電話かけて
ひとりで話してすぐに切るよ
僕じゃなくていいのに
泣き寝入りだよ嫌になるよ
 
僕はただうなずくだけ
たまらないよ
これじゃ気が狂いそうだよ
 
世界抑えることが出来ない
それなのにね平気な顔して
これ以上今は誤魔化すことは無理だ
だってもう泣けてくるもの
 
気が弱いのは生まれついて
つけ込まれても仕方ないよ
夜が来るたびいつもの事
泣き寝入りなの嫌になるね
 
だけどただうなずくだけ
たまらないよ
それじゃ気が狂いそうだよ
 
世界抑えることは出来ない
それなのにね平気な顔して
これ以上今は誤魔化す事は無理だ
だってもう泣けてくるもの
 
たまにゃ強気になりたいね
突き放して
とても今は出来ないね
ああアホみたい
これじゃなめられても仕方ない
 
世界押さえることが出来ない
それなのにね平気な顔して
これ以上今は誤魔化す事は無理だ
だってもう泣けてくるもの
 
僕はもう抑えることが出来ない
それなのにね平気な顔して
これ以上今はごまかす事は無理だ
だってもう泣けてくるもの

このブログを読んでくれた方々はこの歌詞からどんなシチュエーションを想像しましたか?
僕が初めてこの歌詞を聴いた時は凄く切ない気持ちになりました。
僕が想像したシチュエーションは。。。
「僕」はこの「電話を毎晩かけてくる女の子」に片思いをしているのだけど、彼女のほうはそんな事は気にもかけずに「友達として」電話をかけてくる。。。
歌詞には書かれてはいないけど、その電話の内容には時には彼女が思いを寄せる男性についての恋愛相談なんかも。。。
あ〜!ホントは君のことが大好きなのに!!!
 
うは〜。。。切ないじゃないか(涙

しか〜し!
実はこの作詞者の描いた状況は全く違うもので、尚且つ僕のような「勝手な想像」をリスナーにさせるべく仕組まれた実い巧妙な作戦だったのだ。
 
実際の状況はと言うと、「本当にウザイ電話を毎晩かけてくる女の子が居た・キツかった」だけだった(爆
このハナシを聴いた時は、「だまされた!」と思うより、「歌詞の持つ力」に対する驚きのほうが強かった。
実際このバンドを観に来てくれていたリスナーには「凄く切ない歌詞ですね!」って言われることが多かったし(笑

ま、何を言いたいのかよく分かんなくなって来ちゃったけど、歌詞ってのは面白いって事です♪

昔の音源なので非常にはじゅかしいですが。。。(爆
参考音源:http://www.geocities.jp/oken_funky/ongen/naketekurumono.mp3